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絵本「涙の泉」0/8

涙の泉0

友人から詩をもらい、それを基に書いた話しです。

ペンタブレットを購入したので、

パソコンで下書きしてから、

いつも通り紙にペン入れをして作成しました。

パソコンだとレイヤー分けができたり、拡縮、移動が簡単なので

より細かく描けました。

ちなみに中盤あたりからダレてしまい荒くなりました。

話の方は、現実の世界とお話の世界の2つ存在するので、

お話の世界は古い本みたいに少し茶色っぽくしました。

ただ今思えば、外を縁取りにしたりデフォルメキャラにしたり

もっと明確に分ければよかったと反省しています。

あと、人間を描く事は楽しくなかったです。あまり動かないしねー。。。

絵本「涙の泉」1/8

涙の泉1

森の奥底に小ぢんまりと潜む病院。

そこに名の知れた先生がいると噂を聞きいた女性が、

女の子を連れてやって来ました。

「最近娘が、笑う事はおろか泣くことさえせず、困っています。

先生の力で治す事はできませんか?」

先生はひととおり診察を済ませると、緩んだ表情にかわりました。

「そうじゃのう。。。ちょっとした昔話があるんじゃが。

聞いてくれんかな。」

「何ですか?」

「涙の泉っていう物語なのじゃが。。。」

先生は目を閉じ語りだしました。

絵本「涙の泉」2/8

涙の泉2

【 涙の泉・・・それは人の心と涙でできている聖なる泉。

 人の情、まじり気がなく、清らかな心を語る小さな海ともいえる神聖な場所。

 人が「涙」悲しみの心を忘れてしまったとき、

 無くした心がさまよい、この地に帰り泉を潤すのです。】

絵本「涙の泉」3/8

涙の泉3

【小さな森でのお話し。

少女は学校ではいじめられ、家では親にコキ使われ、

辛い毎日をおくっていました。

その結果、少女は「ココロ」を無くしてしまい、

泣けない、何も感じない空虚の少女になってしまったのです。】

絵本「涙の泉」4/8

涙の泉4

【ある日のこと。近所に住んでいたおじさんは、

少女がココロを無くしたことに気がつきました。

おじさんは、少女のココロを取り戻すため

「涙の泉」と呼ばれる聖なる泉に、少女を連れていく事にしました。】

絵本「涙の泉」5/8

涙の泉5

【やっとの思いでたどり着くと、

おじさんは泉に向かって話しかけました。

『涙の泉の精霊。この少女にココロを取り戻す事ができるよう、

泉の水を少しおわけ下さい』

すると、涙の泉の水が湧き出てきたのでした。

おじさんは、少女にその泉の水をすくわせ、飲むように勧めました。

「ごくっ…」

すると…

「うわぁああんっ!」

たちまち少女は泣き出しました。

「よかった。よかった!」

そう、少女にココロが戻ったのでした。。。。】

「お話はこれでおしまいじゃよ」

絵本「涙の泉」6/8

涙の泉6

「それだけ!?

こんな話しを聞かせて、娘の病気は治るのかしら?」

先生は目を開きました。

「つまらなかったかのぉ?

じゃが、ワシが昔経験した話しなんじゃよ。」

「では、心を元に戻す事のできる泉の水を、飲ませてもらえるのかしら?」

「あぁ。もちろんだとも。。。ついてきなさい」

先生は玄関の扉に鍵をかけると、涙の泉の所まで歩き出しました。

絵本「涙の泉」7/8

涙の泉7

「ここじゃよ。。。」

そういうと先生は泉に語りはじめました。

『涙の泉の精霊。この少女にココロを取り戻す事ができるよう、

泉の水を少しおわけ下さい』

しかし涙の泉からは、水一滴も湧き出てはきませんでした。

「どういうこと?泉の水は湧き出てこないじゃない!」

「つまり、まだまだ心は失われていないと言う事じゃな。」

「でも娘はこんな状態よ!」

「湧き出てこないという事が何よりの証拠じゃよ。

甘えて、病気と結びつけてるだけかもしれんのぉ。」

「失礼しちゃうわね。うちの娘が仮病なんてする訳ないでしょ!」

女性は怒りながら、先生の元から去っていきましたとさ。

絵本「涙の泉」8/8

涙の泉8

【涙をなくしても取り戻すことの出来る泉。

そんな泉が有ると信じますか?

…いいえ。そんな泉を見つけることが出来ますか?


「涙の泉なんてあったら、医者なんかしておらんじゃろ」

先生は目を閉じ祈り始めました。

おしまい。